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山西 敏彦; 林 巧; 河村 繕範; 岩井 保則; 磯部 兼嗣; 鵜澤 将行*; 西 正孝
Fusion Science and Technology, 48(1), p.63 - 66, 2005/07
被引用回数:6 パーセンタイル:40.47(Nuclear Science & Technology)増殖ブランケットにおけるヘリウム(He)スイープガス中のトリチウム(T)回収を目的として液体窒素冷却低温吸着塔を開発した。吸着塔は、Heスイープガスから、Tを含む水素同位体を少量のHeとともに分離するものであり、そのガスを燃料処理系に送り処理することでT回収が最終的に成立する。本論文は、吸着塔と燃料処理系の連結実証試験を行い、連結時のシステムの成立性及び応答特性を報告するものである。ブランケットスイープ模擬ガス(ITERテストブランケットと同規模流量及び組成)を低温吸着塔に供給して軽水素(H)及びTを吸着し、減圧・昇温により塔を再生してそのガスを不純物除去装置(パラジウム膜拡散器)に送り、H及びTのみを最終的に回収した。吸着塔再生は、初期は減圧操作のみであり、吸着塔内の残留Heのみがパラジウム膜拡散器に送られる。その後の昇温により、H及びTが急速に脱着してパラジウム拡散器に送られる。この組成の大幅な変化に対し、システムは問題なく稼働し、吸着塔に送られた水素同位体ガス(H及びT)と再生操作で最終的に回収された水素同位体ガス量は、測定誤差範囲内で一致(99%以上の水素同位体回収を実証)し、システムの定量的成立性が実証された。
山西 敏彦; 小西 哲之; 林 巧; 河村 繕範; 岩井 保則; 丸山 智義*; 角田 俊也*; 大平 茂; 中村 博文; 小林 和容; et al.
Fusion Technology, 34(3), p.536 - 540, 1998/11
原研トリチウムプロセス研究棟において核融合炉燃料循環模擬ループを組み上げ、ITER条件での試験を行った。模擬ループは、電解反応器及びパラジウム拡散器を用いた燃料精製システム,深冷蒸留塔を用いた同位体分離システムから成る。模擬プラズマ排ガスとして、水素同位体混合ガス(トリチウム量1g)にメタン等不純物を添加してループに供給し、実証試験を行った。その結果、燃料精製システムから純粋な水素同位体のみを同位体分離システムに送ること,同位体分離システムからトリチウムを含まないHを抜き出すことを実証した。今回新たに得られた実証試験結果としては、電解反応器によりメタンを分解して水素として回収すること,同位体分離システムに設置したレーザーラマンにより、遠隔実時間分析が可能であることを示したことが挙げられる。
林 巧; 小西 哲之; 中村 博文; 井上 雅彦*; 平田 一弘*; 奥野 健二; 成瀬 雄二; Barnes, J. W.*; W.Harbin*; Anderson, J. L.*; et al.
JAERI-M 93-084, 32 Pages, 1993/03
原研は日米核融合研究協力協定AnnexIVに基づき、米国ロスアラモス国立研究所TSTAにおいて核融合炉燃料ループの実証試験を行っている。本試験は、J-FCU(JAERI-燃料精製捕集装置)と全4塔を使用したISS(水素同位体分離装置)を連続した初めての試験であり、25日間連続TSTAループ運転試験の重要な部分として92年4-5月に行われた。試験中、J-FCUは常に安定かつ安全に運転され、ISSとの連結においても大きな問題はなかった。約5Nl/rain程度の、多岐にわたる不純物を含む模擬プラズマ排ガスを連続処理し、ISSへ純水素同位体を排出するとともに、トリチウムを含まないガスをTWT(トリチウム排ガス処理設備)へ排気した。本報告書は、上記J-FCUの性能試験に関する詳細結果をまとめたものである。
林 巧; 中村 博文; 小西 哲之; 井上 雅彦*; 平田 一弘*; 奥野 健二; 成瀬 雄二; Anderson, J. L.*; Sherman, R. H.*; Willms, R. S.*; et al.
JAERI-M 93-083, 54 Pages, 1993/03
原研は日米核融合研究協力協定AnnexIVに基づき、米国ロスアラモス国立研究所TSTAにおいて核融合燃料ループの実証試験を行っている。本試験は、TSTAループ全体の長期間安全定常運転の実証を最大の目的として、92年4-5月に行われたもので、AnnexIV最大のマイルストーンであった。試験は25日間におよぶ昼夜連続運転であったがISS(深冷蒸留水素同位体分離装置)、FCU(燃料精製・捕集装置)J-FCU(JAERI-燃料精製捕集装置)等すべてのサブシステムが安定に制御された。また、マグネシウムベッドを用いたFCU、及びJ-FCUは、はじめての全TSTAループとの連続運転であったが、不純物を含む模擬プラズマ排ガスを安全かつ安定に連続処理できることを実証した。本報告書は、上記試験における詳細試験計画と結果の概要をまとめたものである。
林 巧; 中村 博文; 小西 哲之; 井上 雅彦*; 平田 一弘*; 奥野 健二; 成瀬 雄二; Barnes, J. W.*; W.Harbin*; Bartlit, J. R.*; et al.
JAERI-M 93-082, 32 Pages, 1993/03
原研は日米核融合研究協力協定AnnexIVに基づき、米国ロスアラモス国立研究所のトリチウムシステム試験施設(TSTA)において核融合炉燃料ループの実証試験を行っている。J-FCUは、TSTAのメインサブシステムとして、原研が設計、製作し、90年に据付けを完了したものである。その機能は、模擬プラズマ排ガス中の水素同位体を精製捕集し、トリチウムを含まない不純物のみを排出することにある。トリチウム試験は91年3月より開始されており、その一環として、種々の不純物(N,CH,HO)を添加したJ-FCU単独トリチウム試験を92年2月に行った。試験中、2度のコールドトラップの閉塞が生じ、数100Ciのトリチウムをトリチウム排ガス処理設備(TWT)に排出したが、その他の運転上の安全性には問題はなかった。本報告書は、上記試験の詳細をまとめたものであり、システムの健全性と問題点を議論する。
林 巧; 中村 博文; 小西 哲之; 山西 敏彦; 井上 雅彦*; 平田 一弘*; 奥野 健二; 成瀬 雄二; Anderson, J. L.*; Barnes, J. W.*; et al.
JAERI-M 93-081, 35 Pages, 1993/03
原研は日米核融合研究協力協定AnnexIVに基づき、米国ロスアラモス国立研究所のTSTAにおいて核融合炉燃料ループの実証試験を行っている。本試験は、J-FCUとISSを連結した初の実験で、1)両システム連結運転上の制御特性、問題点の調査と2)レーザーラマン分光法によるISSの動特性測定を主目的として91年10月に行われた。試験中、上記連結上の問題はなく、ループ流量として2~10SLPM程度の領域で安定に運転できた。レーザーラマン分光測定は、短時間で非常に有効に作動し、ISSの動特性に関する知見を得た。本報告書は、上記試験の詳細結果をまとめたものである。
小西 哲之; 林 巧; 井上 雅彦*; 平田 一弘*; 奥野 健二; 成瀬 雄二; Barnes, J. W.*; W.Harbin*; Bartlit, J. R.*; Anderson, J. L.*
JAERI-M 93-080, 29 Pages, 1993/03
原研は日米核融合研究協力協定AnnexIVに基づき、米国ロスアラモス国立研究所のTSTAにおいて核融合燃料ループの実証試験を行っている。J-FCU(JAERI-燃料精製捕集装置)は、TSTAのメインサブシステムとして、原研が設計、製作し、1990年にTSTAに据付けたものである。その機能は、模擬プラズマ排ガス中の水素同位体を精製捕集し、トリチウムを含まない不純物のみを排出することにある。据付けから約1年の重水素実験の後、1991年6月に1グラムのトリチウムを用いた初めてのJ-FCU単独トリチウム試験がおこなわれ、単体性能がトリチウムで実証された。本報告書は上記試験の詳細結果をまとめたものである。また、実験後、J-FCUの残留トリチウムインベントリーも調査したので議論する。
小西 啓之; 吉田 浩; 成瀬 雄二
J.Less-Common Met., 89, p.457 - 464, 1983/00
被引用回数:10 パーセンタイル:79.2(Chemistry, Physical)核融合炉燃料循環システムでは、プラズマ排ガスから不純物を取り除く燃料精製システムが必要である。パラジウム拡散器は、極めて純度の高い水素が得られるなどの長所を持ち、また最近の研究においてこのシステムへの適用の可能性が確認されている。本研究は、管型パラジウム拡散器の分離特性をモデル計算と実験によって解明したものである。この結果、従来本法の欠点とされていたブリードガス中のトリチウム濃度が低く抑えられ、一基の拡散器で高いトリチウム回収率が達成できることが判明した。数値計算によって水素同位体回収率と処理流量の関係が導かれ、水素-ヘリウム混合ガスを用いた実験との比較が行なわれた。この結果に基き、燃料精製システムの構成を検討し、パラジウム拡散器の諸元を決定した。
小西 哲之; 吉田 浩; 成瀬 雄二
日本原子力学会誌, 24(12), p.973 - 979, 1983/00
被引用回数:2 パーセンタイル:32.89(Nuclear Science & Technology)核融合炉燃料精製系への適用を目的として、管型パラジウム拡散器の特性をモデル計算により解析した。その結果、一基の拡散によってプラズマ排ガス中の大部分のトリチウムが回収できることが判明した。数値解析により拡散器内の水素濃度分布および流量分布を求めた。水素の回収率は流れ方向の混合拡散係数と供給ガス流量の関数として表わされる。結果に基づき、拡散器の大きさおよび運転条件を決定することが出来る。燃料精製系のための拡散器を、Los Alamos National LaboratoryのTritium Systems Test Assembly(TSTA)の条件のもとに設計した。